ASSETショックでの不動産流動化株暴落とマネーフロー変化の兆し

今までは対岸の火事とみられていたサブプライムショックですが、着実に日本経済にも影響を及ぼしています。

個人に人気のある『リスク限定投信』の一番高いノックインプライス:14,231円を下回る場面からは、225先物のヘッジ売りが重なる形となり日本株はそのまま安値を切り下げる動きに終始しました。
下値では次々とノックインプライスが控えていますので、今後しばらくはノックインを狙った思惑売買により、下げが下げを呼ぶ展開が想定されます。
日本独自の要因として、いよいよ日本株にも試練の局面がやってきました。

なおノックインされた投資信託は、日経平均連動型の投資信託になるようです。
金利3~4%を謳い文句に銀行・郵便局などで数多く販売されているようですので、一度お持ちの投資信託の目論見書をご確認いただくことをおすすめします。

すでに始まっている原材料高騰・物価上昇に伴うスタグフレーションの顕在化及び労働人口減・人口減少社会への突入から、国内の実態経済においても悪影響を指摘する声が日に日に大きくなっています。
米国に限らずサブプライム絡みによる悪影響はこれからの方が本番でしょうか。

【日経225(日経平均株価)・5分足チャート】
株・日経リンク債・ノックイン

サブプライム問題の影響により、国内の不動産流動化株にショックを起こす下方修正がありました。

2004~2006年始め頃には不動産流動化関連株の高騰が続き、不動産成長株への集中投資で10億円以上の利益を上げた著名個人投資家が代表的に売買していたアセット・マネジャーズ(2337.大証ヘラクレス)。
上場企業の平均年収ランキングで1位となったダヴィンチ・アドバイザーズ(4314.大証ヘラクレス)、クリード(8888.東証)と並び、不動産流動化関連の主役的な銘柄です。

2008年2月期の業績予想を大幅に下方修正し、合わせて期末配当を1800→600円に減額。
今後の不動産市況への悪影響を織り込む形で他の不動産流動化関連株にも波及し、終日ストップ安気配で推移しました。

大引け比例配分での出来高:389株に対し、ストップ安水準での売り注文残:51772株を残す展開で本日の取引を終了しました。
連休明け以降も数日間はストップ安が続くことが予想されます。

【アセットマネジャーズ 2337.HC】
株・アセットマネジャーズ

他の不動産流動化関連株の決算動向にも注目が集まりますが、ASSET同様の下方修正が続く場合は新興市場銘柄を含めた波乱要因となる可能性があります。

本日すでにこれを先取りした動きが見られ、東証一部の値下り率ランキングの上位10銘柄中、実に9銘柄が不動産関連各社の株となっています。
カラ売りを得意とする投資家には天国のような相場ですが、関連株をお持ちの皆様には十分に注意をしていただきたいと思います。

【東証一部 値下り率ランキング】
株・東証一部値下りランキング

為替に関しては、次回の米国FOMCで0.25%利下げは確実視され0.5%以上の利下げ幅も視野に入っており、今後は世界各国で利下げの局面が続くことが予想されます。

米国では銀行・証券各社以外にも、カード会社でも新たな損失額が明らかになってきています。
オーストラリアでもREIT(リート:不動産投資信託)の暴落が続いています。
日本国内においては、消費関連の経済指標に弱いものが目立ち始めています。

現在世界中で最も力のあるオイルマネーの投資動向によってあらゆる金融商品の市況が左右される展開が続いています。
ちらほら見えはじめた世界中の暴落市場から流出されたマネー動向にも注視しておきたいものです。

今はあまり無理をせず大切な資産を守る局面ですので、値ごろ感での売買は控えていただいた方が賢明です。
ピンチの後にチャンスは必ずあります。



ISMショックとアジア休場により狙い撃ちされた日本株

情報漏えいの恐れがあったため急遽1時間以上前倒しで発表された、米ISM非製造業景況指数の指標が事前予想を大幅に下回る結果であった事を受け、前日の米国株式市場(NY DOW)は今年最大の下げ幅を記録。

【米ISM非製造業景況指数】
(08年1月予想)53.0%に対して(08年1月結果)41.9%となり、(07年12月結果)54.4%からも(前月比)▲12.5%と大幅に低下。

景況感の分かれ目となる50を大幅に割り込む2003年3月以来約5年ぶりの低水準となったことで、米国のリセッション(景気減退)入り懸念が一層強まり、また原油相場も米景気後退懸念から需要懸念が高まったとの見方から、米国株式市場は終始軟調に推移しました。

GDP速報値の下方修正や次回3月のFOMC(連邦公開市場委員会)を前に緊急再利下げの可能性も噂されており、今後の金融市場が一層不透明な状況です。

【上:NY DOW(ダウ30種平均株価)・日足チャート】
【下:日経225(日経平均株価)・日足チャート】

株・日経・ダウ

国内においては、企業決算で下方修正が目立ちはじめています。
そんな中でのISMショック。
アジア各国が旧正月で休場となっている市場が多い中、前日の米国株の軟調さを反映するにしても本日の600円以上の大幅下落には行き過ぎの感が否めません。
上海をはじめとするアジア各国の連休後の下落までをも事前に織り込んだ下げと理解すべきでしょうか。

2月8日のオプションSQに絡んだ225先物売買も目立ち、明日の日本株も上下に大きな値幅を伴った値動きが予想されます。
唯一の救いは為替市場が比較的堅調なことでしょうか。
株と為替の連動性が薄まっている事は、株式市場の唯一の支えとなっています。

さらには今週末2月9日(土)東京にて先進7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開催されます。
結果によっては、週明けの為替市場にも大きな変動が予想されます。

株安にともなってリスク許容度が低下してきていますので、為替市場への影響に関しては慎重に判断する必要がありそうです。
必要以上のリスクをとるべきではありませんので、今は短期戦でしのぎたい局面です。



月足チャートで見る日本株は下落トレンド転換を示す・・・ドル円は一時105円台へ

連日悪材料目白押しの日米株式市場ですが、日本株は下げ止まることなく下落を続けています。
ドル円も105円台に突入し政策待ちの展開です。
米国では緊急利下げも噂されており、短期的には反発局面も近いでしょう。

日本株と米ドル/円の相関性から見て取れる価格レベル(概算値)です。
【USD/JPY】   【日経平均株価】
122~124 = 18000~18500
120~122 = 17500~18000
118~120 = 17000~17500 
116~118 = 16500~17000
114~116 = 16000~16500
112~114 = 15500~16000 
110~112 = 15000~15500
108~110 = 14500~15000
106~108 = 14000~14500
104~106 = 13500~14000 ←現在はこのレベル
102~104 = 13000~13500
100~102 = 12500~13000 (100円時:年間騰落率は-10.47%)
98~100  = 12000~12500 (95円時:年間騰落率は-14.95%)

【上:USD/JPY(米ドル/円)・日足チャート】
【下:日経225(日経平均株価)・日足チャート】

為替・ドル円・株比較

日経平均は前場終了時点では一旦上昇を見せますが、昼休み中のアジア株が軒並み大幅下落している事から後場寄りは売り気配スタートとなり、これまでの相場下落過程で発生している信用取引の追証の強制決済と思われる下げや13000円台のノックインプライス狙いの225先物売りが断続的に続く中、日経平均:13500円を割り込む寸前まで下落する局面がありました。

米国インテル株が時間外取引で急落していることもあり、日経平均採用の値がさハイテク株にも終日大幅下落が目立つ展開。
業績好調で時価総額上位を誇る任天堂(7974.大証)が大引けでストップ安となるなど、日本株の弱さを象徴するインパクトの大きい一日でした。

2008年の立会日はわずか8日間ながら、すでに▲11.8%もの下落となっています。
短期的にはいつリバウンドがあっても不思議ではありませんので、引き続き外部要因次第の相場環境が続きそうです。

【日経225(日経平均株価)・月足チャート】
株・日経平均・月足チャート

日本株を月足チャートで確認すると、2003年の大底7603円からの長期上昇トレンドが終了したことを示す移動平均線(9か月&24か月)のデッドクロスが発生しています。
テクニカルの有名な「売り」サインですが、実際のトレンドからは遅れて発生する傾向がありますので、すでに下落トレンドに転換していることを示しています。

現状では13000円台に節目らしいものがないため、下落トレンドを継続している限りは12000円前後まで下値を想定しておく必要があります。
この場合のドル円は100円割れ水準になりますので、レバレッジの管理には十分に注意していただきたいと思います。



次のページ »