弱い欧州通貨ポンド、ユーロの現状比較

先週末の東京で開催されたG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では為替に関する主だった議論もなく終了。
事前の想定内として失望売りにつながる事もありませんでした。

昨今欧州圏の景気低迷が米国より長引く見通しとの指摘が相次いでいる中、G7終了後のECB総裁会見でも欧州経済の下方リスクについて改めて言明されています。
G7声明でも、米国経済のさらなる減速に伴う世界経済の成長鈍化見通しおよび、世界金融市場の混乱終結目途が全く立たないとの認識が示されました。

GDP成長率の鈍化見通しなど欧州圏経済指標に悪化するものが目立ちはじめておりますので、相対的な弱さが顕著になっているポンド、ユーロの値動きを確認しておきましょう。 

【GBP/JPY(ポンド/円)・日足チャート w/MACD&RSI
為替・ポンド円

ポンド円の弱さは以前の記事2008年2月4日付「雇用統計発表前後の値動き比較」も合わせてご確認ください。
基本戦略として、戻り売りで対処です。

【EUR/JPY(ユーロ/円)・日足チャート w/MACD&RSI
為替・ユーロ円

ユーロ円も円高トレンドを継続中です。
ロング(買い)でのエントリーは短期戦でしょうか。

【EUR/USD(ユーロ/米ドル)・日足チャート w/MACD&RSI
為替・ユーロドル

米ドルとの比較においては、現状ボックス圏での値動き(1.43~1.49)の延長上に位置していますが、直近ではドルよりもユーロの方が弱い状況です。

【EUR/GBP(ユーロ/ポンド)・日足チャート w/MACD&RSI
為替・ユーロ/ポンド

ユーロ/ポンドではトレンドが明確です。
本通貨ペアで見ると、ユーロ買いのポンド売りが鮮明となっています。
ただし、テクニカル指標MACDRSIから示唆されるところでは、トレンド転換する可能性もあります。
今後のユーロの弱さを物語っているのでしょうか。

国内でも、日本経済のリセッション(景気後退)入りについていろいろと意見が出始めております。(既に景気後退している印象もありますが)

サブプライムの次の震源地として日本を上げる意見の中で数千億規模の追加損失なども噂されており、国内の輸出産業のみならず金融業界、不動産業界における悪材料はこれから顕在化してくることが予想されます。

市場がリスク回避志向を強めておりますので、株価も不安定な値動きが続いております。
年内のドル円=90円説も出ていますので、ここから数カ月はより慎重な投資行動をとりたいものです。



雇用統計発表前後の値動き比較

先週金曜日の米国雇用統計は弱い結果となり一時的にドル売り優勢となりました。
マイクロソフトによるヤフー買収提案のニュースが株式市場に伝わる中で米国株がしっかりとした値動きに終始し、為替相場もこれ以上の特段のドル売り材料がなく、じりじりと発表前の水準にまで戻して先週の取引終了となりました。

ドル円、ユーロドル、豪ドル円、ポンド円を例にとり、雇用統計発表前後の値動きを5分足チャートから確認してみましょう。

【上:USD/JPY(ドル/円)・5分足チャート】
【下:EUR/USD(ユーロ/ドル)・5分足チャート】

為替・ドル円・ユーロドル

ドル円は結局往ってこいの動きとなりました。
日足チャートでは目先買いサインを示していますので、ここでのドル売り局面では絶好の買い場だったことが伺えます。

ユーロドルに関しては、基本的にドル売り戦略を継続です。

【上:AUD/JPY(豪ドル/円)・5分足チャート】
【下:GBP/JPY(ポンド/円)・日足チャート】

為替・豪ドル円・ポンド円

クロス円に関しては、はっきりと明暗が分かれています。
強い豪ドルが絶好の買い場となった局面でしたが、ポンド円は弱いままですので、通貨ペアの選別が問われる地合です。

オセアニア通貨を中心とした戻り局面での買い戦略が中心となりますが、このまま円安で推移し続ける事は厳しいと思われますので、ある程度の値幅が取れた時点では利益確定を優先させるべきでしょう。



利下げが続くドルを売るという選択肢

現在開催中のFOMC結果待ちのため、為替相場全体が小動きに終始しています。
今回利下げがあったと仮定すると余程のサプライズがない限りは織り込み済みと考えられますため、次回以降の金融政策に関する声明文の方が市場の関心は高いでしょう。

FOMC結果発表直後の値動きは、一時的に乱高下する可能性があり要注意です。

すでに米国経済は下降局面入りしたとの認識から、弱いドルを基軸として考えることで「ドル売り」という選択肢が生まれます。
日本人には馴染みの薄い通貨ペアですが、世界では超メジャーな「ユーロドル」及びドルキャリートレードとして今後注目できる「豪ドル/米ドル」を例にとり、現在のトレンドを確認してみましょう。

【上:EUR/USD(ユーロ/米ドル)・日足チャート】
【下:AUD/USD(豪ドル/米ドル)・日足チャート】

為替・ユーロ/ドル・豪ドル/ドル

共に、昨年後半は堅調な上昇トレンドで推移していました。
その後の米国内での損失拡大/経済失速報道に伴うドル売り需要も手伝い、現在はボックス圏で推移しています。

いずれはボックス圏から上下いずれかの方向に大きく動くことになりますが、ドルの弱さをメインシナリオとして考えますので、ボックスの下限近辺での買い戦略が有効でしょうか。(ボックスからブレイクダウンした際はロスカット)

欧州圏の経済情勢も決して順調とは言えない状況下ですので、ユーロよりも金利差にも着目できる豪ドル/米ドルの方が買い妙味がありそうです。



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