【USD/JPY】急激な円高局面を歴史から判断する

急激な円高局面に突入しています。
本日もカナダ中銀の0.5%利下げが発表され、世界経済の減速懸念がさらに強まっています。
今更ながら米国内の経済情勢に不透明感が漂うとの後付け解説がされてはいますが、このような局面でこそ冷静な判断が求められます。

ドル円は歴史的な水準近くにまで円高になってきました。
前回まではドル円の105~106円水準が底堅いことを継続的にお伝えしていましたが、これを突破してしまった現在における円高局面では、反対に105~106円を戻り高値(強力なレジスタンス)として想定しておく必要があります。
買い方は一旦ロスカットすることも必要でしょう。
ただし、100円台前半(特に101円台)が歴史的には大きな節目でありますため、今一度冷静に分析しておきましょう。

【ドル円・月足チャート 1971~2007年】・・・画像クリックで拡大表示します。

為替_ドル円_月足チャート2007

1990年以降のドル円の推移は概ね、±10~15%の変動幅に収束されています。
2008年は年初から円高が続き、すでに9%近い円高になっています。
100円レベルに円高となった場合の前年終値に対する騰落率は-10.47%、-15%レベルで95円になることを以前の記事でお伝えしています。
すなわち、変動幅:±10~15%から推測される2008年の円高目処は、95~100円程度になります。
ここは新規買いを考えたい局面でしょう。

【ドル円・年間変動幅】
為替_ドル円_年別レート2007

前々回の記事の中でドル円の上値の重さをMACDRSIを使ってお伝えしていました。
106円前後でのサポート期待は見事に裏切られ、買い方のストップロスを巻き込みながらの一段の円高に推移しています。

あれから10日足らずで約5円もの円高。
現在は下げの勢いの方が圧倒していることを改めて思い知らされます。

【USD/JPY(米ドル/円)・日足チャート w/MACD&RSI
為替・ドル円

クロス円の下げスピードも大きくなっています。
通貨ペアによっては、すでに売りシグナルが出ているものも多くなっていますので、現状を踏まえた冷静な対処が必要です。
ただし、反発局面での戻りも大きくなることが予想されますので、個々人のリスク管理能力が問われる為替相場地合になっています。

為替相場以上に、株式市場で予想される再暴落も懸念されます。



ISMショックとアジア休場により狙い撃ちされた日本株

情報漏えいの恐れがあったため急遽1時間以上前倒しで発表された、米ISM非製造業景況指数の指標が事前予想を大幅に下回る結果であった事を受け、前日の米国株式市場(NY DOW)は今年最大の下げ幅を記録。

【米ISM非製造業景況指数】
(08年1月予想)53.0%に対して(08年1月結果)41.9%となり、(07年12月結果)54.4%からも(前月比)▲12.5%と大幅に低下。

景況感の分かれ目となる50を大幅に割り込む2003年3月以来約5年ぶりの低水準となったことで、米国のリセッション(景気減退)入り懸念が一層強まり、また原油相場も米景気後退懸念から需要懸念が高まったとの見方から、米国株式市場は終始軟調に推移しました。

GDP速報値の下方修正や次回3月のFOMC(連邦公開市場委員会)を前に緊急再利下げの可能性も噂されており、今後の金融市場が一層不透明な状況です。

【上:NY DOW(ダウ30種平均株価)・日足チャート】
【下:日経225(日経平均株価)・日足チャート】

株・日経・ダウ

国内においては、企業決算で下方修正が目立ちはじめています。
そんな中でのISMショック。
アジア各国が旧正月で休場となっている市場が多い中、前日の米国株の軟調さを反映するにしても本日の600円以上の大幅下落には行き過ぎの感が否めません。
上海をはじめとするアジア各国の連休後の下落までをも事前に織り込んだ下げと理解すべきでしょうか。

2月8日のオプションSQに絡んだ225先物売買も目立ち、明日の日本株も上下に大きな値幅を伴った値動きが予想されます。
唯一の救いは為替市場が比較的堅調なことでしょうか。
株と為替の連動性が薄まっている事は、株式市場の唯一の支えとなっています。

さらには今週末2月9日(土)東京にて先進7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開催されます。
結果によっては、週明けの為替市場にも大きな変動が予想されます。

株安にともなってリスク許容度が低下してきていますので、為替市場への影響に関しては慎重に判断する必要がありそうです。
必要以上のリスクをとるべきではありませんので、今は短期戦でしのぎたい局面です。



雇用統計発表前後の値動き比較

先週金曜日の米国雇用統計は弱い結果となり一時的にドル売り優勢となりました。
マイクロソフトによるヤフー買収提案のニュースが株式市場に伝わる中で米国株がしっかりとした値動きに終始し、為替相場もこれ以上の特段のドル売り材料がなく、じりじりと発表前の水準にまで戻して先週の取引終了となりました。

ドル円、ユーロドル、豪ドル円、ポンド円を例にとり、雇用統計発表前後の値動きを5分足チャートから確認してみましょう。

【上:USD/JPY(ドル/円)・5分足チャート】
【下:EUR/USD(ユーロ/ドル)・5分足チャート】

為替・ドル円・ユーロドル

ドル円は結局往ってこいの動きとなりました。
日足チャートでは目先買いサインを示していますので、ここでのドル売り局面では絶好の買い場だったことが伺えます。

ユーロドルに関しては、基本的にドル売り戦略を継続です。

【上:AUD/JPY(豪ドル/円)・5分足チャート】
【下:GBP/JPY(ポンド/円)・日足チャート】

為替・豪ドル円・ポンド円

クロス円に関しては、はっきりと明暗が分かれています。
強い豪ドルが絶好の買い場となった局面でしたが、ポンド円は弱いままですので、通貨ペアの選別が問われる地合です。

オセアニア通貨を中心とした戻り局面での買い戦略が中心となりますが、このまま円安で推移し続ける事は厳しいと思われますので、ある程度の値幅が取れた時点では利益確定を優先させるべきでしょう。



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